こんにちは。翼が欲しい千葉DRONE WALEKERの鴻野です。

現在のドローンは撮影とホビー用途が主な様です。将来的には、これを産業用にひろく使いたいというのが業界の考えかと思います。

個人的に考えると、施設点検や測量などでは使われはじめており、ドローンが活躍するのが当然の世の中は目の前、と言いたいのですが思惑通りにいかないのが世の常です。
ドローンが日常的に活躍するには、まだ足りないものが多いからです。これを全て語ることは不可能ですので、今回は「ドローンの飛行ルート」について考えてみたいと思います。

限定されているドローンの飛行

現在のドローンは航空法によって市街地(厳密には人口密集地)を飛ぶことはできません。将来ドローンが活躍することを考えると、ここがネックとなります。
宅配、警備、救助、施設点検など、今でもニーズがあり実現できそうなものが実験段階にとどまっているのは、この法律が壁になっているからです。
そのうち「規制緩和をしてはどうか?」という話がでてくるかも知れません。しかし安易に規制緩和をして大丈夫なのかという懸念があります。

市街地にドローンが飛ぶことを想像してみる

ドローンを使い、上限が3キログラムに限り宅配業が許可されたと仮定します。航空法も各自治体により緩和され、人口密集地の飛行も可能という前提です。
その時、ドローンはどこを飛ぶのが理想的なのでしょうか?
ドローンを扱わない方は「公共施設である道路の上を飛べば良い」と考えるかも知れません。しかしドローンを扱う方は、必ず落下することを念頭に置きます。
先ほどの条件である3キログラム程度の荷物を載せたドローンが落ちる。あってはならない事態ですが可能性はあります。
道路は一定のルールで、人や車両の往来が許されている場所です。3キログラム(実際にはドローンの重さも加わる)の物体が、人、二輪車、四輪車にあたる可能性があります。
道路にいる人は屋内にいる人と比べ、屋根などに守られていません。四輪には屋根が付いていますが、ドライバーはフロントガラスの付近にいますので、自動車の屋根はあてになりませんし、落下の衝撃で運転を誤ると、さらに大きな事故へとつながります。道路には多くの往来があるのです。
こう考えると、ドローンが道路を通るのは、かなり危険で人身事故の確率が高いと考えられます。

住宅の上ならどうだろう

では屋根に守られている住宅の上を飛行するのはどうでしょう。
これは微妙です。土地には所有権が認められていて、これは土地の平面だけではなく、空中にも及んでいます。(空中権)
空中権は通常の土地で、建物の高さプラス上空300メートルと言われています。
「と、言われている」というのは、民法がキチンと土地所有権の上下の範囲を明確にしていないからです。
航空法の改正前に、住宅の上をドローンが飛んでもあまり問題にされなかったのは、このためです。
しかし、法人が業務で頻繁に飛行する場合は、恐らく空中権を問題にする人も出てくると思います。ルートの1軒ごとに許可を得るのは途方もない作業になります。
また、全く人に影響がないとは言い切れないのが弱いところです。
行政が飛行を認めてしまうという方法も考えられますが、事故が起こった場合の責任が誰に及ぶのかを考えると、これは現実的ではありません。

ドローンは市街地を飛べないのか?

これではドローンで事業を行うことなど現実的ではない。ということになります。
市街地にドローンの居場所はないのでしょうか?一番有力なのは海岸線、河川、運河や広い用水路などの上です。しかし、これでは飛行範囲が限定されてしまいます。
人口密集地に指定されていない場所では、ドローンは自由に飛べますので、ドローンが事業化をした時の恩恵は、今のところ地方でしか受けられないことになりそうです。

いっそ英断を下して欲しい

ドローンで便利な生活を実現したい。
こうなったら「ドローンは空を飛ぶもの」というのは固定観念だ。と考えてはいかがでしょう?単純な盲点に気付きました。
都市には暗渠(あんきょ:地下を流れる川)や高速道路や鉄道の高架下など活用されていないスペースがあります。ドローンを飛ばしたい企業は、ここをドローン用に整備して飛行ルートにすれば良いのではないかという提案です。
また近年では電柱を地下に埋めて景観を保つという流れがあります。ここはいっそ大きな共同溝(電気、水道、ガス、電話線などの公共インフラを地下に埋めたトンネル)をつくって中にドローンを飛ばすという方法も考えて欲しいものです。

また、温暖化防止のもとに、大きな道路には屋根をつけ、屋根の上は緑化する。その上にドローンを飛ばすのも良いかも知れません。

都市計画の素人には、この様なことしか思い浮かばないのですが、ドローンが飛ぶ環境は都市に必要です。
せっかく賑わってきたドローン業界。今後も大きな成長が期待できるのにもかかわらず、規制の壁に未来を閉ざされてしまうのは残念なことです。
行政には、是非とも英断を下して欲しいものです。