現代の戦闘機は最高速度、ステルス性、旋回性…等々、かなり性能が上がっています。高性能であるために現代の戦闘機は有視界による交戦、特に戦闘機同士が死角に入り込みながら攻撃を行う戦闘(いわゆるドッグファイト)はないだろうとも言われていますね。今ではレーダーの技術も、ミサイルの性能も上がっています。敵機が見える距離まで近づくのは、相当な事態なのでしょう。

それでも戦闘機の性能を向上しようと、絶え間ない努力が続けてられています。それは何が起ころうとも勝たなければならない戦闘機としての宿命でしょうか?それとも、それを理由にした技術者たちの競い合いなのでしょうか。

飛行機の最高速度が速くなり、旋回性能も上がってくると色々と問題が起こるようです。その中でも「機体の耐久性」と「パイロットの安全」は大きな問題です。「機体の耐久性」については、技術者の努力により何とかなると思いますが、「パイロットの安全性」には限界があるのだろうと思います。

速度と旋回性能が上がると、機体の旋回時に発生する力が大きくなります。よく「10G(10・じー)に耐える機体はあるが、人間はギリギリ」などと言われます。このことですね。「G」は「重力加速度」です。これが強ければ強いほど人体に与える影響が強くなるのです。

ドローンでのアクロバット飛行は面白そう

さて「ドローンと戦闘機の旋回性能って関係ないじゃん」と思う方もいるかも知れません。でもちょっと聞いてください。先ほど旋回性能を上げると「機体の耐久性」と「パイロットの安全」が問題になる…と言いましたが機体は何とかなりますよね、そしてパイロットなのですが、ドローンのパイロットは基本的に機体に搭乗していないので、そこの問題はない訳です。つまり…

ドローンでのアクロバット飛行は色々出来て面白そう。と思うのですが、いかがでしょう?

そもそも固定翼機と違う動きが出来るドローンですし、たとえ墜落しても安全な場所であれば機体を失うだけで済むはずです(まぁ、それはそれで大きな損失ですが)。

ドローンのアクロバットも盛んになってきた今、新しいアクロバットの技を生み出すチャンスなのではないでしょうか。まぁ、もちろん固定翼機の方が有利なアクロバット飛行も多い。というのも事実なのですが…。

私がなぜ、こんなにもアクロバット飛行の技にこだわるか?という理由ですが、実は気付いてしまったことがあるのです。

アクロバットの飛行には様々な名前が付いています。たとえばシンプルで有名な「ループ」これは宙返りですね。

(図:ループ飛行)

 

次に説明が簡単なのは「ナイフエッジ」これは機体を90°にして飛ぶ方法です。横向きに飛んでいる。と表現した方がわかりやすいでしょうか。

(図:ナイフエッジ飛行)

さて私は先ほどから「アクロバット飛行」と表現していますが、一部の方はツッコミを入れているはずです。実は厳密に表現すると私たちが「アクロバット飛行」と呼ぶものは、航空機が技を見せる目的で行う「曲技飛行」です。

もうひとつ、戦闘機が交戦時(ドッグファイト時など)に使う「空中戦闘機動」というものがあり、多くが「曲技飛行」と似たような動きをします。技の名前も同じものが多いのです。

曲技飛行は、もともと戦闘機パイロットが行っていたのだそうです。そういう理由だと、ちょっと納得いきますよね。また2つの飛行形態に厳密な差はないようです。強いて言うなら「命を狙われているから複雑な飛行をしている」か「技を見せるために命をかけて複雑な動きをしている」のだと思い
ます。
どっちも命がかかってますね。

名前だけが知られている技の謎をとく

さて話はそれましたが、私の気付いたこと…という話ですね。そう、アクロバット飛行ですが、色々
技の名前があるのです。その中で人の名前がついたものがあります。

「インメルマン・ターン」と呼ばれる技です。

この技の良いところは、素早い方向転換と、方向転換後の高度と言えます。
それは飛行機のスピードを、そのまま機体上昇させる力に変え、ターンの後にそれまでより上の高度を飛行することです。敵機よりも高度が上だというのは、ドッグファイトでは有利に働くのです。

さて話はそれましたが、私の気付いたこと…という話ですね。そう、アクロバット飛行ですが、色々技の名前があるのです。その中で人の名前がついたものがあります。

(図:インメルマン・ターン。①通常の飛行から ②上昇 ③逆さ飛行になったら ④機体の上下を正常に戻す)

このターンを生み出したのは、ドイツ空軍のパイロットであったマックス・インメルマン(1890年9月21日~1916年6月18日)第一次世界大戦で活躍したパイロットです。

彼の何が凄かったか?は、別の話ですから割愛します。それでも航空機に詳しくない方でも「インメルマン・ターン」を知ってる場合があるのでビックリします。どうも色々なアニメなどでインメルマンの名が出てくるようなのです。試しに「インメルマン・ターン」を検索してみて下さい。「インメルマン・ターンに関連する検索キーワード」がたくさん出てくるはずです。

さて、なぜ「インメルマン・ターン」だけが有名になってしまったのか?

現代のジェット戦闘機が行う戦闘では大活躍しそうもない技ですし、曲技飛行としては、かなり地味な技だと思います。つまりインメルマン・ターンを見ても「凄い!インメルマン・ターンだっ!!」とは普通ならないはずなのです。

なのに、この技が他の技を差しおいてぶっちぎりに有名なのはどうして?私はけっこう悩みました。そしてひとつの解答を得たのです。

「有名な飛行の技で人名がついているのはインメルマン・ターンだけ」

実はこれ、発見した時には「凄い!」と思いました。発見した自分に…いや、マックス・インメルマンに、超リスペクトですよ。

スポーツに例えると、フィギュアスケートの「イナバウアー」が挙げられます。これは技の生みの親、イナ・バウアー=ツェーネス(独)の名前ですよね。しかし「アクセル→アクセル・パウルゼン(ノルウェー)」や「サルコウ→ウルリッヒ・サルコウ(スウェーデン)」も有名ですね。

体操の世界では、技の名前は「国際大会で最初に成功させた人」の様です。

さて、それなのに…ですよ皆さん。飛行機の技は「インメルマン・ターン」だけです。細かい技では、もしかしたらあるのかも知れないですが、国際的に知られているのはこれだけ!マジ、リスペクトっす。

ドローンは固定翼機と違って色々な技が出来る訳です。しかも命のリスクはほぼない。これって「ドローンの飛行技は人名」っていう流れをつくるチャンスなのではないでしょうか。

今は出来上がった技を世界の人に見せる環境が整っています。「これは絶対ドローンにしかできないだろう」という技を世界に見せつける。そんな夢のようなことが実現できるのが今の世の中です。

アクロバット飛行は自己責任でお願いします

確かに「落下したら壊れてしまう」のでは、ちょっと簡単に技の開発…なんて出来そうには
ありませんが、落下地点が全部フカフカだったら良いんですけどね。

あと、これを言っておかなければいけないんですよね。

※この記事によって生じた損害等を、当サイトは一切責任は持ちません。ドローンの飛行(アクロバット飛行)などは自己責任でお願いいたします。

でも新しい飛行の技、つくりたいなぁ。なんて思うのでした。