生活の多くが自動化に向かっていると感じませんか?
と聞いても「そうなのかなぁ?」と思う方が多いと思います。交通機関だと自動改札が良い例ですね。軌道を走る新交通などは運転手もいない場合があります。
もっと身近な例は買い物です。皆さんが良く使う「ネット通販」はクリックすれば買い物が可能で家に直接届く便利なものです。
ネット通販で行われる「私、これを買いますよ」「はい、売りますよ」という売買契約。これは自動化されていますよね。一昔前だと通信販売は電話で受け付けるか、ハガキなどで申し込むかなど、必ず人の手を介さなければいけませんでした。

自動化と言えば、先日ドバイで空飛ぶ無人タクシーの試験が開始されたニュースが流れました。以前より試験を行うとは聞いていましたが、本当にやるとはドバイは凄いですね。空飛ぶタクシーの自動化を視野に入れたテストですね。

こうなると、同じものが日本でも出来るだろうか?と誰もが考えると思います。私たちだけでなく、企業も同じように考えているはずです。しかし大きな動きはみられません。
この様な話をする時、よく言われるのが「飛行機の自動操縦は法律でダメだから無理ではないか」という意見です。確かに自動車の自動運転などは、法律がかなりのハードルとなっています。
同じように空飛ぶ無人タクシーも、法の改正を待つ運命でしょうか?改正するなら、どのポイントを改正すればよいのでしょうか?掘り下げてみたいと思います。

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国内だけでは解決できない無人自動車問題

まず自動車です。機械が自動運転を行ってもOKなのか?ダメなのか?
答えは簡単ですね「ダメ」です。では、どうしてダメなのでしょう?多くの方は「道路交通法で決まっているから」と答えます。
正解。なのですが充分ではありません。
道路交通法が現代の状況に合わないのであれば改正してしまえば良い訳です。確かに安全性や緊急時の責任問題を先に解決しなければいけませんが、技術やシステムを研究すれば良いはずです。
それでも改正の動きが鈍く、地方単位での特例措置などでまかなっている現状には理由があるのです。自動運転の車は…
「国際条約違反になる」
なんと!知りませんでした。日本は「道路交通に関する条約(ジュネーブ条約)」という条約を批准しています。これは戦争の「ジュネーブ条約」と区別するため「ジュネーブ道路交通条約」と呼ばれています。

その条約にこう書かれています
「第8条第1項
一単位として運行されている車両又は連結車両には、それぞれ運転者がいなければならない。
第8条第5項
運転者は、常に、車両を適正に操縦し、又は動物を誘導することができなければならない。」

気になる人のために、第5項で書かれている「動物を誘導」とは、ウマやロバ、牛、ラクダなどに乗ったり、馬車の様に車をけん引させることを指しています。日本の道路交通法では軽車両あつかいのものですね。
ではジュネーブ道路交通条約なんて抜けてしまえば良いのでは?と考えてしまいますが、外国へ行ったときに簡単に車の運転が出来なくなる国が多くなったり、輸出する車の規格を外国と揃えることが出来なくなるなどの弊害が多くなります。自動車の運転は、国内だけの問題ではないのですね。
このジュネーブ道路交通条約、将来の自動運転化に向けて改正や、日本国内で「条約を独自に解釈して運用しよう」という動きも見られるので期待しましょう。

飛行機は自動操縦が可能だった!

飛行機に話を戻します。飛行機の法律は主に「航空法」ですね。では、この航空法で自動操縦を、どう扱っているのでしょう?

航空法にこう書かれています
「第六章(航空機の運航) 第六十五条
航空機には、第二十八条の規定によりこれを操縦することができる航空従事者を乗り組ませなければならない」

ああ、やっぱりダメかぁ。と、思いましたが読み進めると…

「第八十七条
第六十五条及び第六十六条の規定にかかわらず、操縦者が乗り組まないで飛行することができる装置を有する航空機は、国土交通大臣の許可を受けた場合には、これらの規定に定める航空従事者を乗り組ませないで飛行させることができる」

あれ?大丈夫なの…と思いましたが、現に飛行船などでは無人操縦が行われているものもあるようです。
操縦士は乗っているものの、旅客機などの飛行機も「オートパイロット」という自動操縦で飛行しているようです。主に離着陸や計器の監視、イレギュラー対応が人間の役目の様ですね。空には障害物が少ないので自動車と比べて機械で操縦することが容易なのでしょう。

じゃあ一体何が問題なんだ

ドバイで行われた試験の機体を見ると、マルチコプターと呼ばれるタイプの飛行機でした。これが飛んでいるのを私たちが見た場合「大きなドローンが飛んでいるなぁ」と考えるはずです。
空飛ぶ無人タクシーは航空機なのか?ドローンなのか?
空飛ぶ無人タクシーがいわゆるドローンであった場合、人が乗ってもも良いのかという問題も出てきます。
そして先ほどの航空法第八十七条で言っていた操縦者の乗り組まない航空機と、無人航空機(いわゆるドローン)との違いって何だろう?という疑問もあります。ここらへんグレーですよね。

平成27年4月に国土交通省航空局が作成した資料「無人機に関する現状と課題」には、航空機の解釈を次の様なものであるとしています。

・人を乗せて飛行する機器
・実際に人を乗せていないが、人が乗るものと同等の性能・構造を有する機器

マルチコプター型の空飛ぶ無人タクシーは上のものに当てはまると思うのですが、いかがでしょう?
しかし「人を乗せて飛行する機器」は操縦者のことを指すとも考えられます。それは下に「実際には人を乗せていないが~」という文言が、ある為です。
2つの文を一文で表わすと「飛行する機器」です。しかしこの様に書かないのはドローンなどと区別するためと考えられます。そうすると「人」とは「操縦者」と考えるのが自然です。
ここで問題点が明らかになりました。

1つ目の問題点
現在、空飛ぶ無人タクシーの運行を申請した場合、申請者も受理する役所もどう扱って良いかわからない。
2つ目の問題点
操縦者のいない飛行機というものを最初から認めない。

未来のために白黒つけて欲しい


法律だけ見ると、空飛ぶ無人タクシーの申請は可能と解釈できますが、国がどう考えているかわかりません。私の知識の範囲だと、国内ではグレーゾーンなので誰もが手をこまねいている様に見えます。
行政は決められた法律を自分なりに解釈して運用します。それに意義があれば裁判所に訴えると、裁判所が判断してくれます。でも「誰か最初から決めてよ!」と思うのです。
空飛ぶ無人タクシーを申請するには事業計画などが必要ですので、実際に運用する飛行機の性能などを見て判断すると思われます。
申請を受けてもらえるかわからないのに全くの新規事業で空飛ぶ無人タクシーの運用、整備、損益などをキッチリ示すのはハードルが高のです。

ドバイでは空飛ぶ無人タクシーが飛び始めます。
日本の法律は、これをどのような扱いにするでしょう?
「グレーゾーン」これがネックで先に進めない。それはもうグレーではなく、お先真っ暗ですよね。
ただ「空飛ぶ無人タクシーがあったら乗りますか?」と聞かれると、個人的には微妙なところです。
さてさて、日本の未来に空飛ぶ無人タクシーは存在するのでしょうか?

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